著者
渡辺 恭良
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.200-210, 2013 (Released:2017-02-16)
参考文献数
25

我々は主に脳機能・分子イメージング手法を用いて,疲労および慢性疲労の分子神経メカニズムについて研究してきた。疲労の分子メカニズムについては,定量的・客観的な疲労バイオマーカーの開発により,研究が進化した。疲労度に応じて,①副交感神経系の機能低下,②酸化の進行と抗酸化能の低下,③修復エネルギー産生の低下,④免疫サイトカインの亢進とサイトカインによる炎症と神経伝達機能抑制,が疲労の分子メカニズムであり,慢性疲労に至るメカニズムでもある。また,疲労・慢性疲労の脳科学研究により,1)MRI morphometryにより日常生活に厳しい支障を来す慢性疲労症候群患者の前頭葉に萎縮が認められ,2)fMRI研究により,慢性疲労症候群患者の脳の一部のタスクによる脳全体の活動性低下が示唆された。3)脳磁図(MEG)を用いた研究では,活動回路の共振現象が見られること,疲労にもミラー現象や条件付けが起こることを明らかにした。一方,4) PET研究からは,急性疲労の疲労感を感じている部位や,慢性疲労症候群患者における前帯状回や前頭前野のアセチルカルニチン代謝低下や前帯状回のセロトニントランスポーターの密度低下が判明した。さらに最近,5)慢性疲労症候群患者脳の複数部位に神経炎症が発見された。一方,6)複数の疲労動物モデルを用いた研究からも,モノアミン神経系の変化や脳へのグルコース取り込み低下が判明した。これらの知見を有効に活かし,また,疲労度の定量的・客観的バイオマーカーを用いて,我々の生活を取り巻く様々な疲労・慢性疲労の軽減・回復法,過労予防法を展開してきた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (7 users, 16 posts, 15 favorites)

渡辺 恭良先生 ←続き #慢性疲労症候群 患者脳の複数部位に #神経炎症 が発見 モノアミン神経系の変化や脳へのグルコース取り込み低下が判明 疲労度の定量的・客観的バイオマーカーを用いて生活を取り巻く様々な疲労・慢性疲労の軽減… https://t.co/hB9vL7aTPi
渡辺 恭良先生 ←続き 脳磁図を用いた研究 活動回路の共振現象が見られ疲労にもミラー現象や条件付けが起こる PET研究 #慢性疲労症候群 患者 前帯状回や前頭前野の #アセチルカルニチン代謝低下 や… https://t.co/mpiENIxa72
渡辺 恭良先生 ←続き 疲労・慢性疲労の脳科学研究によりMRImorphometryにより日常生活に厳しい支障を来す #慢性疲労症候群 患者の #前頭葉に萎縮 が認められた #fMRI研究 により #慢性疲労症候群 患者の脳の一… https://t.co/2wHQJjs2i9
←続き 渡辺 恭良先生 疲労度に応じて 副交感神経系の機能低下 酸化の進行と抗酸化能の低下 修復エネルギー産生の低下 免疫サイトカインの亢進とサイトカインによる炎症と神経伝達機能抑制 が疲労の分子メカニズムであり,慢性疲労… https://t.co/IwSnMJ6vnO
疲労の科学・脳科学と抗疲労製品の開発 渡辺恭良先生 #脳機能分子イメージング手法 を用いて,疲労および #慢性疲労 の分子神経メカニズムについて研究してきた。疲労の分子メカニズムについては,定量的・客観的な疲労バイオマーカー の開… https://t.co/k34iIAFgrr
@hakabiyori https://t.co/craPjeWKsb https://t.co/E49w9OoCMK ここら辺には脳への効用があるとも書かれている(諸説あり)文系大学生なので分かってなかったらすまんな あとすぐにアンサーするね
@onagatti1 #Neurogenicfatigue #Neurogenic fatigue が正しいようです。 #神経性疲労 関連した学術記事です https://t.co/MFAtDUSsLW 国内では渡辺恭良先生はじめ… https://t.co/sx8Jc4LDjm
#PET 研究からは,急性疲労の疲労感を感じている部位や, #慢性疲労症候群 患者における #前帯状回 や #前頭前野 の #アセチルカルニチン代謝低下 や #前帯状回 の #セロトニントランスポーターの密度低下 が判明 引用元… https://t.co/72Ge0dakkR

収集済み URL リスト