著者
佐村 修
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.293-303, 2010 (Released:2010-12-31)
参考文献数
92

マイクロキメリズムとは,遺伝的に異なる個体から別の個体に双方向に細胞が移行し,その細胞が移行した体内に存在しつづけることと定義される.Fetal microchimerism(FMc)とは遺伝的にまったく異なる胎児細胞が,母体に移行して生着し存続し続けることであるが,正常妊娠でも起こることが,広く認識されるようになってきている.いくつかの自己免疫疾患は女性に多く発症し,さらに出産後に発症することが多いことから,以前の出産時に生着したと考えられるFMcとの関連が示唆されている.強皮症,SLE,自己免疫性甲状腺疾患や原発性胆汁性肝硬変などのような様々な自己免疫疾患でこのFMcとの関連が研究されている.このようなFMcの役割としては母体組織の損傷の際に,様々な細胞に分化することでその修復を助けている可能性が報告されている.それゆえこれら母児間のマイクロキメリズムをさらに理解することは,一般女性の健康問題と同様に,これらの疾患をより深く理解することにつながる.

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@qgtjagtmdjpwmdt 一応総説あったよ https://t.co/d2XPWqNhvp
こっちだと母体の病気の原因の可能性と母体の病気を防ぐ可能性の両方があるって書いてある https://t.co/LtJlXuRUud
@c0remitz このあたりだと、母体側のある病気の原因になる可能性とある病気の発病を防ぐ可能性の両方があるが、今後の研究に待たれるって感じですね 2010年の論文なので、もっと最新研究の方読んでみたいところ https://t.co/LtJlXuRUud
#橋本琴絵アカウントの凍結を求めます というハッシュタグがトレンド入り。拝見していたうちの一つのツイート。 マイクロキメリズムは実際に研究され多くの論文があるようですが、橋本さんがおっしゃる「乱交」→「アトピー性皮膚炎」は強引です。発言で傷ついた方に謝罪を https://t.co/LqNnSHkS0i https://t.co/WZHNTGrPc6
@PthreeNUBILUM ダメージデカそうで笑った https://t.co/VlZNI6xLAJ こういうのも

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