- 著者
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尾家 重治
河合 伸也
- 出版者
- 一般社団法人 日本環境感染学会
- 雑誌
- 日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.3, pp.157-160, 2021-05-25 (Released:2021-11-25)
- 参考文献数
- 4
“除菌”,“アルコール”,“99.9%”などの表示から殺微生物効果を連想させる市販製品(環境用または環境・手指用)の殺細菌効果について,Enterococcus faecalisを用いて調べた.28製品中13製品(46.4%)が5分間の接触で殺細菌効果を示さなかった.これら28製品のうちのエタノールを含有する14製品(実測値で7.9~65.7 vol%のエタノールを含有)では,14製品中1製品(7.1%)が殺細菌効果を示さなかった.また,塩素系薬剤を含有する10製品(実測値で0.06~144 ppmの遊離残留塩素を含有)では,すべての製品(100%)が殺細菌効果を示さなかった.殺微生物効果を連想させる市販製品の半数近くが殺細菌効果を示さなかった.