著者
三和 義秀
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.92-110, 2013-02-20 (Released:2013-04-18)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本研究では,主人公への理解が成立する小説においては読者のパーソナリティ特性と物語理解における認知的評価との間には因果関係があり,その関係を介して読後の感情状態が形成されるモデルを仮説とした.そして,111 名の被験者の性格と共感性,4 点の短編小説に対する認知的評価,及び読後の感情状態を測定し,共分散構造分析によって仮説モデルの妥当性を検証した. その結果,主人公に対する理解が成立した2 点の素材においては仮説モデルが採択され,外向性や協調性が高い読者ほど共感や同情が強まる因果関係が認められ,その関係が読後の否定的な感情状態の形成に影響する傾向が示された.一方,主人公の理解が抑制された2 点の素材においては仮説モデルが採択されなかった.これらのことから,主人公に対する理解が成立する小説においては,読者のパーソナリティ特性と認知的評価との間の因果関係を介して読後の感情状態が形成される可能性を示唆した.

言及状況

外部データベース (DOI)

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ぴったりというものはなかなかありませんでしたが,多少は関連がありそうな論文を挙げます. 幼児の物語理解における視点の役割 http://near.nara-edu.ac.jp/handle/10105/6767 小説を対象とした読後の感情状態形成モデルの研究 -読者のパーソナリティ特性と認知的評価に基づいて- https://www.jstage.jst.go.j ...

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これ面白い。半分くらい分かんないけど(爆 J-STAGE Articles - 小説を対象とした読後の感情状態形成モデルの研究 -読者のパーソナリティ特性と認知的評価に基づいて- https://t.co/lFOwVmJMrS
@Orange_DrFlower @bohauta_pi 興味深い論文があります。 https://t.co/JCmmK4C7Qj 小説の主人公の性格やキャラクターよりもストーリー背景への配分が高いか、などによって感情的な共感の分布が異なるという論文です。 そして試験などで出題される問題は最近の小説と異なる文章が多いのです。
主人公を理解できた小説では外向性や協調性が高い読者ほど共感や同情が強まる因果関係が認められ、その関係が読後の否定的な感情状態の形成に影響する。一方、主人公の理解が抑制された小説ではそのような関係がでない。https://t.co/r3vP3zPoN7

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