著者
西口 幸雄
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.1225-1228, 2016 (Released:2016-12-20)
参考文献数
2

PEGは口から食べられない人にとって、きわめて安全で効率の良いエネルギー投与ルートである。PEGが「無駄な長生き」「国民医療費の無駄使い」のシンボルとして社会的にバッシングを受けてからというもの、PEG造設件数は減少した。いわゆる「PEGバッシング」があってから、どのようなことが起こっているのであろうか。代わって経鼻胃管や PICCの件数が増えている。PEG造設件数の減少は診療報酬の改定による造設手技料の減少によるところも大きい。また、在宅においては経腸栄養管理よりも経静脈栄養管理したほうが診療報酬が高いことも一因である。PEGが必要なひとに PEGができない現状であれば、非常に不幸である。PEGバッシングによって、PEGのエンドユーザーには無用の精神的な苦痛を与えていることは、ゆゆしい問題である。これを打破するには、社会に対する PEGの啓蒙と医師に対する栄養療法の教育が必要である。

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確かに延命のみを目的としたような胃ろうはある。 ただし胃ろうそのものは減っている。 ただし、本来の用途の胃ろうまで減ってしまっているという問題が発生している。 https://t.co/HvVlrVc4Ve その結果、余計なコストがかかりQOLの低下を招いてます。 各々の最適な医療は何かとかすっ飛ばした結果。 https://t.co/6rYJQbFzOX
_φ(・_・メモ J-STAGE Articles - 胃瘻バッシングの結果、起きたこと https://t.co/ZU7InK2PlO
検索したらこういうのも見つかった。 https://t.co/rFZ3aN1PEX 胃瘻バッシングの結果、起きたこと What happened after PEG bashing ? 西口幸雄 大阪市立総合医療センター 消化器外科
うちの母の場合、恩恵より苦痛の方が大きいという判断から見送ったのよね。 〇〇の是非、と大きな主語で括るより個々のケースに応じて熟考する、っていう当たり前の結論しかないと思うんだけど。 https://t.co/tYoZCrZhG0
なんか周回遅れっぽい胃瘻バッシングが起きているようですが、胃瘻についてはこれまでも散々バッシングされ続けて造設件数はどんどん減ってる。それは本当に「良いこと」なのか?興味ある人は素人じゃなくて専門家の話も聞いてみたらどうだろう。ちと古いけどわかりやすい。https://t.co/KLxijYyI97
@EXRSizeKxRM5dKd @mirainoKAMAKIRI @hirox246 胃瘻に関して間違った認識を広めるのはやめて下さい。元気な方もたくさんいらっしゃいます。 https://t.co/BsR0kajVHI
結局のところクマの思想的に引っ掛かっているのは快く死ねるかどうかで、それについては寿命を引き延ばしてもそれほど意味が無いとも思っていて、尊厳死について神は~とか言い出す人は宗教観の押し付けなのでやめてください。 https://t.co/FUpxuV1T7l

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