著者
大庭 広明 オオニシ タクヤ
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第69回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.170, 2022 (Released:2022-08-30)

昨今,環境問題や食糧問題の文脈で,昆虫食,そしてコオロギ食が注目されている.そこには未来の地球における食糧問題が存在する背景がある.今後の人口増加に対応するだけの食糧増産を続けていくことは難しく,昆虫を栄養源として効率的に動物性タンパク質を得ることが期待されている.そして,この昆虫食は,宇宙プロジェクトにおいても注目を浴びつつある.今後,宇宙人口が増加していくうえで,宇宙空間における食糧確保や食糧生産が重要となってくるためだ.今日様々な形で実現されている植物工場のような技術は,宇宙への応用も期待されており,宇宙における食糧の自給自足実現へと少しずつ進化している.ただ,この中でも特に事例が少ないのが,動物性タンパク質の生産といえる.特に畜産動物(牛,豚,鶏)の宇宙進出は皆無であり,今後地上で常識化している畜産業の延長としての宇宙進出は,現段階では非現実的であると言わざるを得ない.そんな中,すでに宇宙での飼育実験が多く行われ,かつ地上でも環境に優しいタンパク質源として注目を浴びる昆虫は,今後の宇宙農業の黎明期を支える重要な生物種である.

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@Mushi_Kurotowa カイコやユスリカ、ゴキブリなどが宇宙空間で飼育された実績あるようです。一部は蛹から成虫になっています。 宇宙における動物性タンパク質源としての昆虫の可能性 - J-Stage https://t.co/bGDlvX6wwF
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