著者
河野 荘子 岡本 英生 近藤 淳哉
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-11, 2013-08-30 (Released:2017-05-22)
被引用文献数
4

本研究は,共感性を多次元的なものと定義し,犯罪者と一般青年との比較を通して,犯罪者の共感性の特徴について明らかにしようとするものである。その結果,犯罪者は,他者の不運な感情体験や苦しみに対して同情的で,何らかの配慮をすることに方向づけられやすい一方で,他者の立場にたって物事をとらえる視点が十分に高くない「アンバランスな共感性」を持つことが示された。また,この状態では,他者の苦しみによって,自分の苦しみが増大することを抑制する自己防御システムが働きにくくなることが推測された。

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https://t.co/M3ETkOrbUJ 犯罪は学術的に規範意識の内面化と言う側面や他者との絆との関係性の強い自己統制と強く関係されますが、良心、つまり共感性との関係性はあまり指摘されず、その理由が知りたかったんですが犯罪者は感情的な共感性はそこまで変わらない、むしろ高くすらあると言う研究もあり、
青年犯罪者の共感性の特性 https://t.co/wEOynrMCY0

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