著者
堀田 裕之 黒田 悦史 蜂須賀 徹
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.291-302, 2007-09-01 (Released:2017-04-11)
被引用文献数
1 1

生殖免疫学の原点は, 半同種移植片(semi-allograft)である胎児が何故拒絶されないのかという免疫学的妊娠維持機構の解明にある. 1953年にMedawarがこの免疫学的矛盾を指摘して以来, 多くの研究者達がこの命題に取り組んできた. その結果, 妊娠の成立維持には単なる免疫寛容ではなく, 免疫系が積極的に胎児抗原を認識する事immunotrophismが重要である事が分かってきた. さらに着床, 妊娠維持におけるleukemia inhibitory factor (LIF)を始めとするサイトカインの重要性やTh2優位なサイトカイン環境の重要性なども分かってきている. しかしながらこれらサイトカインの生殖現象に対する分子生物学的なメカニズムは不明な事が多い. これらメカニズムの解明は不妊症や習慣流産などに対する将来の臨床応用に役立つものと思われる.

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