著者
戸次 加奈江 稲葉 洋平 内山 茂久 欅田 尚樹
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.201-207, 2017-09-01 (Released:2017-09-14)
参考文献数
17
被引用文献数
72 154

受動喫煙による健康影響が懸念される中,たばこ規制枠組条約(FCTC)締約国として我が国でもその対策が推進され,現在,2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて,受動喫煙防止のための効果的な法の整備が国際オリンピック委員会(IOC)と世界保健機関(WHO)の要請のもと進められている.一方,Philip Morrisは新型タバコとして,加熱式タバコiQOSの販売を開始した.iQOSは,副流煙が低減化された新型タバコとして販売されているものの,受動喫煙や毒性に関しては限られた情報しかない.本研究では,科学的な観点からiQOSを評価するため,タバコ葉およびタバコ主流煙中の主成分であるタール,ニコチン,一酸化炭素およびタバコ特異的ニトロソアミン(TSNAs)の濃度レベルを従来の燃焼式タバコ(標準タバコ)と比較した.iQOS専用のタバコ葉および主流煙からは,標準タバコと同程度のニコチンが検出されたのに対して,TSNAsは,タバコ葉および主流煙のいずれも標準タバコの5分の1程度にまで濃度が低減され,燃焼マーカーとしても知られる一酸化炭素(CO)は,標準タバコの100分の1程度の濃度であった.しかしながら,この様な有害成分は完全に除去されているわけではなく,少なからず主流煙に含まれていた.今後,iQOSの使用規制には,有害成分の情報に加え,受動喫煙や毒性などの情報から,総合的に判断していく必要がある.

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@ciaobella____ @blbttblerorbr @merismiw @AerthH กรุณาอ่านในภาพให้ครบนะคะ พอดีเห็นเอาภาพจากทวิตเรามาอ้างอิงในการเถียงกัน
J-STAGE Articles - 加熱式タバコと燃焼式タバコの主流煙中に含まれる有害成分の比較 https://t.co/nHqX86XzWQ 国立保健医療科学院より。紙巻きタバコに比べ、加熱式タバコからニトロソアミンは5分の1、ニコチンは同程度、一酸化炭素は100分の1程度。
最近出ている電子タバコやら加熱式タバコが主流になった場合、旧来品は「燃焼式タバコ」という新しい呼び方になるのかしら、と思ったらもうすでにそういう呼び方があるのね。 https://t.co/YFrxPQMc30
アイコスにしてても免罪符にはならないと学ぼうな。 加熱式タバコと燃焼式タバコの主流煙中に含まれる有害成分の比較 https://t.co/UMefX7dUti https://t.co/Urf4WEG0lW
加熱式タバコと燃焼式タバコの主流煙中に含まれる有害成分の比較 戸次 加奈江1), 稲葉 洋平1), 内山 茂久1), 欅田 尚樹1) 1) 国立保健医療科学院 生活環境研究部 衛生環境管理研究領域 https://t.co/v3pCVqcbFY
加熱式タバコと燃焼式タバコの主流煙中に含まれる有害成分の比較 ニトロソアミン(発ガン物質)は低減されているが、ゼロではない。 https://t.co/1gTlDpAlRP
Nat Inst Publ Health Japan replication of @PMIScience iQOS nicotine, CO, and TSNA’s data https://t.co/fA0Tv2gXgr https://t.co/1QXPHB8M5M

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