著者
高木 昌興
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.30-38, 2002-10-25 (Released:2008-11-10)
参考文献数
21

アカモズの一亜種(Lanius cristatus superciliosus)は,北海道において過去30年間に急激に減少した。1992年から1996年までの5-7月の繁殖期に北海道で得られたアカモズの繁殖成績と雛の成長について報告する。調査期間中に合計41巣から情報を得た。平均巣立ち成功率は53.7%,平均一腹卵数は5.3卵,平均孵化雛数は5.1雛であった。巣立ちに成功した巣あたりの平均巣立ち雛数は4.4雛で,その巣立ち率は90.3%であった。繁殖失敗の主要因は卵,もしくは雛の捕食であった。カッコウによる托卵率は低く,アカモズは托卵されたカッコウの卵を選択的に除去するか,巣を放棄することで托卵を受け入れなかった。15巣75雛の体重とふ蹠長の成長をロジスティック曲線で近似させ,漸近体重27.1g,日あたり体重増加率0.4,体重増加の変曲点5.7日目,漸近ふ蹠長は24.9mm,日あたり伸長率は0.3,ふ蹠伸長の変曲点4.4日目の結果を得た。

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