著者
島本 整
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.348-349, 2016-07-20 (Released:2017-01-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

柿は日本人にとって典型的な秋の味覚の1つである。また,渋柿を原材料とする「柿渋」の利用が古くから日本文化に根付いており,染料,塗料,民間薬などのほかに日本酒の醸造にも用いられてきた。渋柿の渋みの成分であるポリフェノールの一種のカキタンニンが,このような柿渋の様々な効果をもたらしていると考えられている。近年ではノロウイルスなど様々なウイルスの不活化にも効果があることが報告されている。本稿では,渋柿の渋抜きのメカニズムなど,カキタンニンの化学を中心に述べる。

言及状況

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単純に縮合反応かと思い調べてみたら、縮合ではなく付加縮合反応でした。 アルコールや二酸化炭素で柿を処理すると、柿の内部でアセトアルデヒドが発生し、 そのアセトアルデヒドに柿タンニン分子が2つ付加して分子量が大きくなるので 水に溶けなくなる。 K-H + CH3CHO + K'-H → K- (CH3)CH-K’+H2O (K-H とK'-H は柿タンニン分子の略です。柿タンニン分子は ...

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@milkatabout 因みに。アセトアルデヒドの代謝を助けるためには。 糖質、ご飯、麺類、甘いものが必要みたい
ノロウイルスにも有効。 日本文化に根付いた柿渋の化学 広島大教授 島本 整 https://t.co/mzMCMwaTRx
干し柿うまいな~と思いながら食べていたのだけど、カキタンニンの不溶化って含水率の問題だけではないよな~と思って調べてみるとなんやかんやで生じたアセトアルデヒドと結合していたのか。> https://t.co/HU5OqqI8ON

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