著者
廣瀬 雄紀 木下 晃吉 木下 勇次 石本 詩子 柴田 恵子 山口 るり 赤須 貴文 三浦 由紀子 横田 健晴 今井 那美 岩久 章 木島 洋征 小池 和彦 猿田 雅之
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.355-362, 2018-07-20 (Released:2018-07-27)
参考文献数
32

症例は84歳の男性.C型肝硬変で当科へ通院中.肝細胞癌(hepatocellular carcinoma;HCC)に対して,局所治療や血管内治療を繰り返していた.肝内に多発再発を認めたが,腎機能障害のため血管内治療は継続困難となった.テガフール・ウラシル配合剤投与を行うも腫瘍マーカーは上昇傾向であり,投与を中止した.その後HCCは経時的に増加・増大し,多発肺転移も認めた.免疫賦活作用を期待して十全大補湯を開始したところ,開始1カ月後に腫瘍マーカーは著明に低下し,開始6カ月後には一部の肝内病変は縮小し多発肺転移は消失した.十全大補湯による抗腫瘍効果と考えられ,推奨された治療に対して抵抗性,または肝機能不良の進行HCC症例に対して,1つの選択肢となり得る可能性が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Yahoo!知恵袋 (7 users, 12 posts)

膵臓癌からの肝臓転移ということで非常に厳しい状況かと思います。血行性転移の中でも多いと思います。 転移ガンということでステージ4だと思いますが、ご状況から推測すると、書かれているように、まずは腹水が溜まることをどうにかして防ぐ事が必要になってきます。 今回の腹水は肝臓由来だとおもいますが、おそらく転移した癌によって肝機能が著しく低下→アルブミン合成力低下→血管から水分が漏れ出す。 ...
>何か癌に対する免疫力(ナチュラルキーラ細胞)を高めたり、体力をつけたり出来る療法などあれば教えてください。 漢方などが良いと思います。理由としては癌関する漢方の研究もなされていて良い結果も出ていることと、病院の治療とも合わせて出来る所が非常に良いと思います。 以下に次のような文献があります。 がん化学療法に伴う副作用に対する漢方薬の有用性。 http://www.f.kpu- ...
お母様がそのようなご病気でお辛いですね・・・現在、私の妹が同じくステージ4の肝臓癌で腹水もあり今、漢方を飲んでいます!一時期は腹水を穿刺で抜くことがありましたが、漢方を飲み始めてアルブミンの数値も少しあがり、腹水の溜まるスピードが以前と比べて緩やかになりました。 まだ利尿剤にはたよっていますが、少しずつでも回復が見られることに家族も漢方の効果に驚いています。 この状況もあり自分自身も漢 ...
肝細胞癌、各種ガなどによる腹水に関連する漢方の文献になります。 漢方エキス剤による治療が奏効した高度の腹水と浮腫を伴う重症アルコール性肝障害の一例 https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed1982/50/2/50_2_261/_pdf/-char/ja 再発した胸水貯留に対し 五苓散が有効であった一症例 https://www.js ...
他にできる方法として 腹水に関しての治療ですが、腹腔穿刺と、それとば別にCARTという方法があります。一度抜いた腹水を濾過して、また体内に戻すという方法です。 腹水には身体に必要な栄養分が含まれていると言われているで、急に抜いたりすると血圧が下がりすぎたりし、命の危険が及ぶ場合もあると言われています。 あとは腹水に関して漢方を使うという方法もあります。もう少し早い段階で漢方が使え ...
お父様が、肝臓病ということでアルブミンの点滴をされたようですが、書かれているように点滴だけでは止めた途端に腹水がたまり始めると思います。 またアルブミンを点滴することで、肝臓のアルブミンの作る力も弱くなっていき、悪循環に繋がるといわれています。 ただ、今ある腹水を抜くためには必要な処置だったと思います。 では、どうしたら腹水を減らすことができるのか?という話ですが そのため ...
延命がどれぐらい出来るかはとても難しい判断だと思いますので、ここでは控えさせていただきます。 しかし漢方は少し期待できる部分もあるかもしれません。各種ガンに対する漢方の論文はあります。 調べると出てきますが、少しだけ見つけたものを紹介しておきます。 P-913.肺癌診療において漢方製剤が有効であった症例の検討 https://www.haigan.gr.jp/journal/am/2015a ...
私の父は漢方を使って今も体調がいい状態をキープできています。 漢方といえども患者の体質によって、使われるものがかわってくるので 必ず癌を専門としているところに相談することをおすすめします。 私が父のことで相談していたところはここでした。 https://senyaku.com/cancer/ もしよかったら相談されてみてください。数多くの漢方での癌の症例を持っていました。 ガンに漢方?! ...
状況的にかなり厳しい状況となっていますが、漢方は一つの方法だとおもいます。 私の父も肝臓癌から腹水がたまっていました。父の場合は肝機能がだいぶん衰えていたことで膠質浸透圧に関係するアルブミンが低下したことが腹水の原因でした。 質問者さんのお姉さんとは腹水の発生の原因が違うのかもしれませんが 私の父も質問者さんのところと同じく、病院では出来る治療がなくなってしまったのです。 ...
>漢方なども気になってます。もしガンに対する漢方の有用性がわかるような論文、文献が有れば教えてください。 論文はこれだけでは当然ありませんが、リンクの貼り付けに制限があるので、一部載せておきます。 P-913.肺癌診療において漢方製剤が有効であった症例の検討 https://www.haigan.gr.jp/journal/am/2015a/15a_gpl14300P-913.html 漢方 ...
さまざまな見解があると思いますが、たしかに希望をもたせるという言葉には質問者様の、どうにかしてあげたいなどの、さまざまな感情があったかとおもいますので、否定はしません。 >免疫アップで「十全大補湯」と腹水を減らすために 「茵陳五苓散」が良いのではないかと思っている次第です。 確かに十全大補湯はガンで使われているようです、私も論文をネットでみたことあります。例えばこちらとかですね 症例報告 十 ...
お父さまの膀胱ガン、非常に心配ですよね。。 筋層非浸潤性膀胱ガンということなので手術で取り去ることができれば 予後は良いと言われています。 しかしガンというのは再発の可能性もありますよね 実は私の父が膀胱ガンだったのですが、病院で手術をしてガンを切ることはできましたが 上にも書いたように再発する可能性は拭いきれませんでした。 そこで取り入れたのが漢方でした。漢方にはガン ...

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十全大補湯により抗腫瘍効果を認めた肝細胞癌・多発肺転移の1例 https://t.co/N9rrXKYAQd
こちらの論文のように各種がんで十全大補湯などの漢方薬を使われる事例は多くあります。 ただし体質は患者様それぞれなので全て一つの漢方でとはいきません。 体質をしっかりと見極めた上で適切な漢方を選薬するのが我々専門家の責務であります。 https://t.co/wEkGPhNz9o

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