著者
青山 拓央
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.25-29, 2005-10-25 (Released:2009-07-23)
参考文献数
11

心身相関の同時性はどのように確保されるのだろうか.あるいは現象的経験における「現在」の存在を認めるとき, 私と他者との現在は共有されているのだろうか.スーパーヴィーニエンスの概念やトークン同一性に訴える議論は, 物的一元論と調和する反面, これらの問いに答えてはいない (循環に陥る危険性が高い).他方, 心身の相互作用を認める素朴な二元論は, 意外にもこれらの問いに明確な返答を可能とする.本稿の議論が妥当であるなら, 素朴な心身二元論はむしろ, 心身や自他の時間的な一元化をうながすといえるだろう.

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@aoymtko 上記のように述べた理由は『分析哲学講義』8章やこちらの論文(https://t.co/g35KPPoEMd)で記しています。他の関連文献としては、『心の哲学入門』(金杉武司)、『心の現代哲学』(信原幸弘)、『ロボットの心 7つの哲学物語』(柴田正良)…(つづく)

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