著者
中野 綾子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.22-34, 2012-11-10 (Released:2018-01-12)

本論は、学徒兵として戦場に行く可能性のあった学生の読書行為を視座とし、日本出版文化協会による読者層別図書推薦運動の言説を学生メディアなど多様な資料をもとに分析することで、戦場と読書が結びついていくさまを明らかにした。そこからは、従来のロマン的で典型的な学徒兵の読書イメージではない、戦場における「望まれていた書物」と「望んでいた書物」、「読める書物」の三つが複雑に絡み合った複数の読書イメージの可能性が立ち上がってくる。

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#寝る前に論文読む 70 中野綾子「戦時下学生の読書行為--戦場と読書が結びつくとき--」 https://t.co/Y3HFRT8uuX 「文協の行った読者層別の図書推薦は、「読者の大衆化」だけではなく、新たな「読者階層の自覚」を促していく。
学徒出陣したら戦場に持っていく本のアンケート、詩集や歌集が結構入ってるなぁ。 https://t.co/UDLlR7mPBk
資料】 「戦時下学生の読書行為 ―― 戦場と読書が結びつくとき ――」中野綾子 https://t.co/0TPIqi6Spf

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