著者
邊 姫京
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.33-48, 2007-01-01 (Released:2017-07-28)

全国の母音の無声化生起にかかわる要因を探るため,1986〜1989年にかけて収集された音声資料「全国高校録音調査」の41府県の話者,老若608名の音声の音響分析を行なった。無声化生起と音環境,及び地域差との関係,世代差との関係について調べた。その結果,従来無声化が目立つとされる地域の無声化生起率はおよそ60%以上であること,ほとんどの府県において後続する子音の種類(破裂音,摩擦音,破擦音),無声化拍の後続拍の母音の種類(狭母音,非狭母音)により無声化生起率に有意差があることがわかった。また無声化の生起には地域差に加え,世代差があり,東北地方において特に世代差が著しいことが確認された。これらは語中の無声化について得られた結果であり,語末では地域にかかわらず全体として無声化生起率が非常に低く,一般的な無声化の生起環境でないことが明らかになった。

言及状況

外部データベース (DOI)

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A、サ行とハ行のイ段音は混同されやすいが、これは東日本では調音位置が前に、また、西日本では後ろにずれる傾向があるからだと言える➡✖ <根拠> https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2104/14/news036.html B、母音の無声化は、一般に西日本の方言において顕著である➡✖ <根拠> https://www.jstage.jst.go.jp/art ...

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「〜です」を/-des/と発話するように、語尾の母音を脱落させるのは東京方言の特徴であり関西方言では起こりにくいという話を後輩/同期に軽く説明したが、一応ここに参考文献置いておきます https://t.co/xxQ9Ika8EB
@Chiether 語中の母音の無声化みたいなのがあるので、エンジンが方言的特性があるとか?東北は仙台までだと無声化が強いから東北きりたんは仙台……? https://t.co/7fvVkoxQiJ
狭母音の無声化の全国的地域差と世代差 https://t.co/visD50WIXk
https://t.co/aLdDfbMhhX
我妻善逸の善逸の最後の「つ」、母音の無声化はどれくらい起きるんだろうと思って読んだ資料に、語末の狭母音(/i/ /u/)の無声音化は全国的に"生起率が非常に低い"と書いてあった。 ※先のツイートは誤りでしたので、訂正します
九州、北陸、関東、南東北では無声化するけど近畿、中部、中国、四国では無声化しないのか https://t.co/rm9uAwXRuB
@legphrat これによると、無声化が全くない地域はないですが、「無声化が目立たない」という地域は結構多いみたいです。 https://t.co/6zQ4CfF5DN
https://t.co/XkoIFkjswZ これアクセントが共通語基準なの問題ないのか?

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