著者
藤田 英樹
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.31-35, 2017-02-01 (Released:2017-03-21)
参考文献数
32
被引用文献数
1

乾癬はT 細胞性免疫に基づく慢性炎症性皮膚疾患である.これまで乾癬における免疫制御療法にT細胞機能を広汎に抑制するシクロスポリンが使用されてきた.近年,免疫反応に関係するサイトカインをターゲットとした生物学的製剤が多数登場し,すでに臨床の場で使用されているとともに新規薬剤の開発も進んでいる.TNF-α 阻害薬はそのような生物学的製剤としての成功例であるが,より最近の生物学的製剤は乾癬の免疫反応の中心をなすIL-23/Th17 の経路をターゲットとしている.IL-12/23p40 阻害薬のウステキヌマブやIL-17 阻害薬のセクキヌマブ・イキセキツマブ・ブロダルマブは乾癬に対して優れた効果が証明され,本邦でもすでに乾癬に対して承認済みである.本稿では乾癬の免疫制御療法の発展を,その病態理解の進歩とともに解説する.

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乾癬における #免疫制御療法 藤田英樹先生 #Guselkumab #Tildrakizumab #Risankizumab の三剤が #乾癬 を対象の臨床試験中、乾癬に対しての優れた効果がすでに報告されており今後日常臨床の場に登場し新たな治療選択肢となることが期待 #IL-23/Th17 仮説を実証 引用元 https://t.co/rzHY5va7VV https://t.co/IQrVh2Yx6b

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