著者
野宮 大志郎
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.23-40, 1998-09-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
47

政治的機会構造概念を中心にした社会運動研究は、その隆盛に比して、概念レベルでの定義づけや分析上の有効性の範囲が曖昧なまま残されていた。本稿では、政治的機会構造概念をその思考前提とともに検討したうえで、政治アリーナヘの積極的な参入を企図しない社会集団による運動の生起のタイミングは、政治的機会構造によっては律されないと主張する。むしろ、運動生起のタイミングはその社会集団の持つイデオロギー特性と集団の社会全体の中に占める位置によって規定される。この観点から江戸期日本の農民運動の主体たる農民集団を検討した結果、運動のタイミングは政治的機会構造よりもむしろ経済構造の変動により大きく規定されていると考えられた。この主張の妥当性を時系列データを用いて検証した結果、主張は支持された。

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@KT_socialworker 江戸時代の一揆の場合ですと、農民が政治そのものを変えるというよりも、政府に様々な嘆願(年貢を減らすなど)をするというスタイルが広く見られたようです。分かれていたように推察します。 https://t.co/67W0OjQvnP
https://t.co/GgGjvaBwqG の図1見ててなんか思い出してきたけど、山の左斜面と右斜面の勾配が違う (たいてい左のほうが急) なのはなんででしょうかね、みたいな話。 https://t.co/EwHrIdSREK
https://t.co/wKTwNuHXGW https://t.co/tR54x7iQVv の2本ね。1998年。なんかもう、年号は旧暦なのか新暦なのか、みたいなところでよくわからんかったり、大塩平八郎の乱の年の外れ値に引っ張られてないですか、とかいろいろ文句付けた記憶が。

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