著者
寺井 誠
出版者
大阪歴史博物館
雑誌
大阪歴史博物館研究紀要 (ISSN:13478443)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.17-36, 2021 (Released:2022-02-26)

本稿は、土器製作の際に用いられる木製有文当て具について、日本列島と朝鮮半島の当て具の出土事例や土器の内面に残る当て具痕跡の観察を通じて、共通点・相違点を明示し、将来的に当て具痕跡を基にした交流の研究につなげるための基礎的研究である。その結果、日本列島のものはほとんどの場合が同心円文で、木目の影響を受けなくとも同心円文を踏襲するが、朝鮮半島については木目とは関係なく、平行文や格子文が刻まれ、当て具文様についての基礎的な認識が異なる可能性があることを確認することができた。また、北部九州や北陸地方などで見られる同心円文以外の当て具(平行文など)については、朝鮮半島の影響を受けた可能性があると考えた。

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青海波文の当て具ってどんなのかなとググッたら論文見つけた。https://t.co/AsoaEbWjee
#考古学のおやつ 3/3 →cf. 寺井誠 (2021) 日本列島と朝鮮半島の木製有文当て具についての基礎的研究. 大阪歴史博物館研究紀要 第19巻 p. 17-36 [J-Stage (@jstage_ej)] https://t.co/JUNyZjIc1A

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