著者
渡邊 寛
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.28-41, 2019-07-01 (Released:2019-07-06)
参考文献数
49

本研究では,現代の男子大学生を対象に,以下2点を検討した。第1に,男子大学生が認知する親の男性役割期待の実態を検討した。その結果,男子大学生は,父親の伝統的な男性役割期待をあまり感じず,父母の新しい男性役割期待を強く感じていた。第2に,親の属性(学歴と就労状況)や親の男性役割期待認知が,男子大学生の男性役割態度に与える影響を検討した。その結果,学歴や働き方は父親の影響が強く,男性役割期待は母親の影響が強かった。これらの結果から,男子大学生は,父親の働き方や生き方を手本とする一方で,母親からの期待の影響を直接受けていると示唆された。これらの結果を踏まえて,本研究の意義と今後の課題が議論された。

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現実がそうだから仕方ないのだろうけど,心理学の研究はいまだに「男性役割」や「女性役割」があること前提なのだ。 J-STAGE Articles - 男子大学生の男性役割態度と関連する親の要因 https://t.co/54ywsJzcmd
男子大学生の男性役割態度と関連する親の要因(2019) https://t.co/kUPizmXrye "第1に,男子大学生が認知する親の男性役割期待の実態を検討した。その結果,男子大学生は,父親の伝統的な男性役割期待をあまり感じず,父母の新しい男性役割期待を強く感じていた。"

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