著者
畑 泰司 衣田 誠克 矢野 浩司 岡村 純 岡本 茂 門田 卓士
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.3365-3368, 2000-12-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
8

女児の鼠径ヘルニア手術時に精巣を認め,精巣性女性化症候群と診断しえた症例を経験したので報告する.症例は7歳女児.左鼠径部腫瘤を自覚し近医を受診,左鼠径ヘルニアの診断で手術目的にて当院に紹介受診となった.既往歴は2年前に右鼠径ヘルニアにて高位結紮術を施行,この時ヘルニア嚢内に腫瘤を認め腹腔内に還納されている.入院時の現症および検査では異常所見は認めなかった.手術時にヘルニア嚢外側に精巣を認め,その後の検索で精巣性女性化症候群の確定診断を得た.本症候群は社会的な性の決定に関しても早期に発見,適切な対応が望まれ,鼠径ヘルニアの合併症例も多いことから,女児で両側に鼠径ヘルニアを認めるものは本症を念頭に置き治療に臨むことが必要である.

言及状況

外部データベース (DOI)

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・精巣性女性化症候群。染色体が46XYで精巣を有するが体型や外陰部は女性型を示す疾患。頻度は13万人に1人。https://t.co/1dgm0g2uZw精巣性女性化症候群%20はアンドロゲン不応症%20の,を示す疾患である.

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