著者
牧迫 飛雄馬 阿部 勉 大沼 剛 島田 裕之 古名 丈人 中村 好男
出版者
日本老年社会科学会
雑誌
老年社会科学 (ISSN:03882446)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.12-20, 2009-04-20 (Released:2020-10-20)
参考文献数
26
被引用文献数
3

本研究は,訪問によるリハビリテーションを利用する要介護者の家族を対象として,介護方法や介護に関する情報提供を行い,介護者の介護負担感の軽減や心理状態の向上が可能か検討することを目的とした.介入は,要介護者の介護度を層化して,対象者を無作為に対照群と介入群に分類し,介入群に対して個別介入を3か月間実施した.介入の実施は,訪問によるリハビリテーション時に行い,1回の介入は5分間程度とし,その他のサービスは両群とも継続した.介入後調査を完遂した家族介護者(対照群10人,介入群11人)を分析した結果,介入による介護負担感への効果は認められなかった.一方,介護者の主観的幸福感の指標としたPGCモラール・スケールの得点が,対照群では低下したのに対して,介入群では低下することなく維持されており,有意な交互作用を認めた.この結果は,家族介護者に対する情報提供が,介護者に対する主観的幸福感に良好な影響を与えることを示唆した.

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