著者
吉富 政宣
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.445-454, 2014-12-15 (Released:2016-07-30)
参考文献数
11

太陽光発電システム(PVS)には,陽が当たる限り発電を止めることが出来ない性質があり,火災時には消防隊員が感電する恐れから消火活動が困難になることがある.また,PVS は屋外に設置されているため,風・雪・地震と言った自然の作用による構造事故も引き起こしてきた.このようにPVS の危害は火災と構造事故とに二大別1)できる.PVS を健全なエネルギー源に成長させるためには,少なくとも個人財産保護の観点からこれらリスクを許容可能なレベルにまで低減する必要がある.そこでこれまで期待総費用最小化原理が提唱されてきた.しかし,火災・構造事故には期待利益の無い第三者を一方的に加害する恐れがある.そこで本稿では,公衆安全優先のための無加害原則を提唱する.この無加害原則は,期待総費用最小化原理に優先させる必要があると考える.

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太陽光発電システムの現状と危険性,無加害原則の提唱/吉富政宣氏 https://t.co/BzWQtH2bet 「手抜き業者がいま就いている仕事は既得権益である.社会がそのような権益を個人的自由と勘違いし,知らず特権を承認することに根深い問題がある」←ここを読んだ瞬間、氏を師匠と仰ぎ、現在に至っています
@chiccaScolia 安全工学関係の論文でネットで読めるものがありました。 https://t.co/nm8EmfWuZ6 「太陽光発電システムの現状と危険性,無加害原則の提唱」

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