著者
岡部 信彦
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.10-16, 2016-02-15 (Released:2016-07-01)
参考文献数
10

人類は感染症に対して,かなりの克服をしてきたが,近年感染症に関する話題が多い.WHO(世界保健機関)は,1990 年代より新興再興感染症(emerging/re-emerging infectious disease)という概念を導入し,感染症に対する強化を図り始めた.感染症が再び我々にとって身近な問題として戻って来た大きな要因として,人口の増加と都市化,集団生活機会の増加,食習慣・生活習慣の急速な変化,自然環境の破壊,人の住居地の拡大による人と野生動物の距離の接近など,多くのものが挙げられる.そして交通機関の発達による人と物の大量なしかも短時間での移動は,病原体の移動をも容易にした.本稿では,最近話題になった,鳥インフルエンザ,デング熱,エボラ,MERS などの現状と課題について述べた.

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感染症は,人にうつり,広がる可能性があるところから,見えざるもの・経験のないもの に対する漠然とした不安に襲われることがあるが,重症で感染が広がりやすいのか(ペストなど),重症で あるが感染の拡がりはそれほどでもないのか(エボラなど) https://t.co/dZsbeCSv6U

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