著者
羽鳥 剛史 藤井 聡 小松 佳弘
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.17-24, 2017 (Released:2017-06-30)

先行研究(Hatori et al., 2016)において、オルテガが『大衆の反逆』の中で論じている人々の大衆性が社会的ジレンマ状況において非協力行動を促進することが指摘されている。この結果を受けて、本研究は、幼少期の家庭や地域コミュニティにおける社会的関係が大衆性の発達を緩和する効果について探索的に検討することを目的とした。この目的の下、全国の一般成人1000名を対象とした調査を実施した。その結果、幼少期における社会的関係と大衆性を構成する自己閉塞性との間に有意な関連性が確認された。具体的には、家庭内のしつけや地域コミュニティの連帯が自己閉塞性の発達を緩和することが示された。さらに、幼少期における社会的関係は、自己閉塞性への影響を介して、大衆性を構成するもう1つの因子である傲慢性の発達を抑制するという間接的な効果を持つ可能性も示唆された。

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幼少期における社会的関係は、自己閉塞性への影響を介して、大衆性を構成するもう1つの因子である傲慢性の発達を抑制する⇒幼少期における社会的関係が大衆性の発達を緩和する効果に関する研究 https://t.co/a1tFE7MeWO

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