著者
板谷 厚
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.197-203, 2015 (Released:2016-04-15)
参考文献数
29
被引用文献数
2 1

ヒトの姿勢制御にかかわる感覚入力は,主に視覚,前庭感覚および体性感覚の3 つである.これらの感覚入力が中枢神経系で統合され,姿勢制御に利用される.これらの感覚入力は感覚統合において平等ではなく,また,それぞれの感覚入力に対する重みづけには個人差がある.感覚入力の重みづけは環境,疾病や身体活動に応じて変化するとされる.これはsensory reweighting hypothesis(感覚入力の再重みづけ仮説)と呼ばれ,近年,研究が進められている.スポーツ活動の非日常性によって,姿勢制御における感覚入力の再重みづけが促されることが知られている.今後,感覚入力の再重みづけをスポーツトレーニングやリハビリテーションなどの臨床に応用することが期待される.

言及状況

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環境や疾患・障害による感覚入力の変容、適応は「感覚入力の再重み付け仮説」と言われています。 例) 自転車競技、特にオンロード選手は先の見通しをつける為に視覚優位の姿勢制御が得意。 https://t.co/ufiqrfCwQK
初心者にやさしい。 https://t.co/EAaGTfnd6z
休憩がてら,論文紹介 PDの姿勢異常に関する内容をTweetをしていますが,少し毛色を変えて. 姿勢制御は大きく①姿勢定位,②姿勢安定性の大別される. PDの姿勢異常は姿勢定位の問題.
高度に専門的なスポーツトレーニングによる適応を打ち消す可能性があるため,行う際には注意を要する.」 感覚と姿勢制御のフィードバックシステム https://t.co/HQSHP02YRP

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