- 著者
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高尾 義明
- 出版者
- 特定非営利活動法人 組織学会
- 雑誌
- 組織科学 (ISSN:02869713)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.2, pp.79-87, 1999 (Released:2022-07-27)
組織が成員のふるまいに還元できない集合的行為主体として選択を行っているという了解の成立を,成員のふるまいが組織の選択として関連づけられる組織コンテクストの編成という観点から検討する. まず,日本の企業組織において「職場」が組織コンテクストとして機能しているメカニズムを上位権威の制度化と比較しながら明らかにする.続いて,日本型の組織コンテクスト編成を社会文化的進化という見地から理論的に考察する.最後に,電子メディアの導入との関係から日本型の組織コンテクスト編成の今後の展望を示す.