著者
久保 倫子 駒木 伸比古 田中 健作
出版者
日本都市地理学会
雑誌
都市地理学 (ISSN:18809499)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.76-90, 2020-03-15 (Released:2021-08-15)
参考文献数
80
被引用文献数
1

本研究は,高齢化と居住環境の悪化が進展する郊外住宅地の居住実態について,高齢者の身体・住宅,居住地域,さらに広域のスケールに着目し,高齢者の生活実態や生活上認識する不安,居住環境を総合的に分析することにより,高齢期に住み続けられる居住環境の実現に向けた課題を明らかにすることを目標とした.その一過程として,岐阜市郊外のK地区をとりあげた.特に本研究では,食生活,住宅の維持管理,居住地域の物質的・社会的環境, 広域的な活動および交通手段の考察に重点を置いた.その結果,事例地区の高齢者の多くは地域への愛着と自立した生活継続への希望を有しているが,身体,住宅,居住地域,より広域なスケールで不安や困難に直面しており,それらの克服に向けた調整を通じて住み続けられる条件を蓄えていることが明らかとなった.高齢化と都市縮退に対応した都市インフラ整備,サービス環境の充実,さらに高齢者の変化と多様性を踏まえた,総合的な議論が求められる.

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研究室で前TLで見た論文読んでたら心死んできた https://t.co/FoSuwfCqQC
J-STAGE Articles - 岐阜市郊外住宅地における高齢者の居住実態からみた 住み続けられる居住環境実現への課題 https://t.co/kFCVbp8CXL 郊外住宅地の高齢者の居住実態と障壁、それに対して必要と考えられる支援などを述べた論文。 今後も各地で直面する問題であり、色々考える必要がありそう。

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