著者
松阪 崇久
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.5-18, 2014-08-02 (Released:2017-07-21)

ヒトはなぜ笑うのだろうか?古くから数多くの研究者が取り組んできた問いだが、その答えは未だに完全に明らかになったとは言えない。この問いには、視点の異なる様々な内容が含まれている。この壮大な問いの答えに近付くためには、まず、この問いに具体的にどのような論点が含まれているかを整理する必要がある。そこで本論では、ニコ・ティンバーゲンが提示した「行動に関する4つのなぜ」の分類を参照しながら、笑いに関する研究の論点の整理をおこなった。具体的には、近接要因(笑いの発生要因・メカニズム)、究極要因(生存・繁殖上の機能)、発達過程、進化史の4つの視点について、どのような研究がおこなわれているかを概観した。それぞれの領域において、どのような問題が未解決のまま残されているかにも触れた。究極要因と進化史についての研究がやや遅れているが、今後の発展の余地が大きく残されていることを示した。

言及状況

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日本笑い学会 J-stage笑い学研究 https://t.co/cuEbMVLdyt ヒトはなぜ笑うのか? : 行動学の視点から(2014) https://t.co/Or57A2VxUc 現代の若者の「笑い」に関する実態とその課題(2014) https://t.co/XL6MeKILFw 笑い学-海外での研究動向(2017) https://t.co/NXqbVZwxoT
笑いに関する研究を、近接要因(笑いの発生要因・メカニズム)、究極要因(生存・繁殖上の機能)、発達過程、進化史の4つの観点から概観。それぞれの領域において、どのような問題が未解決かも考察⇒ヒトはなぜ笑うのか? : 行動学の視点から https://t.co/lW3ILAhd6S

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