著者
柴原 孝彦 森田 章介 杉原 一正 箕輪 和行 山口 朗 山田 隆文 野村 武史
出版者
Japanese Society of Oral Oncology
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.171-181, 2009-09-15
被引用文献数
7 6

1995年1月から2004年12月の10年間に本学会評議員が所属する61施設で,エナメル上皮腫と診断,治療された947症例に対してアンケートによる疫学的調査を実施した。性別は男性581例,女性366例であり,年代別にみると男性は20歳代で18.6%とピークを示し,女性では10歳代で23.2%とピークを示した。また部位では臼歯部が最も多く55.6%であった。臨床症状では疼痛が46.6%と最も多く,次いで腫脹が13.6%であった。エックス線所見は単房性が50.7%,多房性が40.4%であった。2005年のWHO歯原性腫瘍組織分類ではsolid/multicystic typeが74.5%と最も多く,次いでunicystic typeが17.0%,desmoplastic typeが4.1%,extraosseous/peripheral typeが3.0%であった。治療法では,顎骨保存療法(開窓145例15.9%,摘出開放創187例20.5%,摘出・掻爬289例31.8%を含む)が74.0%,顎骨切除療法が24.1%であった。

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こんな論文どうですか? 本邦におけるエナメル上皮腫の病態と治療法に関する疫学的研究(柴原 孝彦ほか),2009 http://t.co/dWnVInj1RD

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