著者
石倉 英樹 落合 秀俊 山口 朗央 松本 智博
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.909-911, 2015 (Released:2016-01-09)
参考文献数
9
被引用文献数
1

〔目的〕血液透析患者は日常生活活動能力低下や生命予後に対する危険因子となる血液透析後の起立性低血圧に着目して,運動療法の効果を検討することとした.〔対象〕外来血液透析患者のうち,運動療法を開始した10名とした.〔方法〕血圧測定を血液透析中の運動療法開始前,開始2週後,4週後に実施した.運動療法として両下肢のストレッチング・筋力増強運動を20分間実施した.〔結果〕起立時に低下する収縮期および拡張期血圧の低下量が運動療法開始4週後に有意ではないものの減少する傾向があった.〔結語〕血液透析中の運動療法は自律神経障害と起立性低血圧を改善する可能性がある.
著者
柴原 孝彦 森田 章介 杉原 一正 箕輪 和行 山口 朗 山田 隆文 野村 武史
出版者
Japanese Society of Oral Oncology
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.171-181, 2009-09-15
被引用文献数
7 6

1995年1月から2004年12月の10年間に本学会評議員が所属する61施設で,エナメル上皮腫と診断,治療された947症例に対してアンケートによる疫学的調査を実施した。性別は男性581例,女性366例であり,年代別にみると男性は20歳代で18.6%とピークを示し,女性では10歳代で23.2%とピークを示した。また部位では臼歯部が最も多く55.6%であった。臨床症状では疼痛が46.6%と最も多く,次いで腫脹が13.6%であった。エックス線所見は単房性が50.7%,多房性が40.4%であった。2005年のWHO歯原性腫瘍組織分類ではsolid/multicystic typeが74.5%と最も多く,次いでunicystic typeが17.0%,desmoplastic typeが4.1%,extraosseous/peripheral typeが3.0%であった。治療法では,顎骨保存療法(開窓145例15.9%,摘出開放創187例20.5%,摘出・掻爬289例31.8%を含む)が74.0%,顎骨切除療法が24.1%であった。
著者
山口 朗 勝部 憲一 坂本 啓
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究では種々の魚類、両生類、爬虫類、哺乳類の骨格を解析することにより、"軟骨内骨化部は脊椎動物が上陸して獲得したカルシウム貯蔵庫である"という我々の仮説を検証し、脊椎動物の進化における骨格形成の変遷に関する研究の端緒を開くことを目的とした。本研究の推進により以下の結果を得た。1.カエルの後鰓体(カルシトニンを分泌する器官)を除去すると傍脊椎石灰嚢(脊椎周囲にみられる炭酸カルシゥムからなる石灰化物で骨とは異なるカエル特有の骨組織)の石灰化物が急激に減少することが知られている。もし、カエルの骨組織がカルシウムの貯蔵庫として機能しているのならば、後鰓体除去により骨組織の吸収像が碓認できるという仮説のもとで、トノサマガエルの後鰓体を除去し、その後の骨組織の吸収像を走査電子顕微鏡により解析した。その結果、後鰓体除去を行なったカエルの大腿骨表面における吸収窩は偽手術を行なったカエルと有意な変化が認められなかった。また、後鰓体除去を行なったカエルにカルシトニンを投与して場合の吸収窩も偽手術を行なったカエルと有意な差が認められなかったこれらの結果より、カエルの骨組織はカルシウムの貯蔵庫として機能していないことが示唆された。2.哺乳類の骨組織がカルシウムの貯蔵庫として機能しているのかを確認するために、8週齢ラットを正常食または低カルシム食で飼育し、マイクロCTで骨組織の動態を解析した。その結果、低カルシム食で飼育3日目のラット大腿骨の軟骨内骨化部の骨量は正常食飼育ラットに比べて有意に低下していることが明らかとなった。この結果は、哺乳類で軟骨内骨化部がカルシウムの貯蔵庫として機能していることを示している。以上の結果より、カエルの骨組織はカルシウム貯蔵庫としては重要機能を担っていないが、哺乳類の骨組織、特に軟骨内骨化部はカルシウム貯蔵庫として重要な機能を担っていると考えられた。