- 著者
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赤石 美奈
岡田 義広
中谷 広正
伊東 幸宏
田村 貞雄
- 出版者
- 情報処理学会
- 雑誌
- 情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
- 巻号頁・発行日
- vol.40, no.3, pp.831-839, 1999-03-15
- 被引用文献数
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本論文では 歴史学研究の分野における膨大で多様な史料の管理・検索システムと 史料データの持つ時間と位置の属性に基づき 史料を3次元空間内に配置する可視化システムに関して述べる. 本研究では 1867年 (慶応3年) の伊勢神宮・秋葉三尺坊大権現などの御札降りを発端とした「ええじゃないか」に関する史料を題材として用いている. そこでは 多様な史料を扱い 各種のデータベースの情報を相互利用することが必要となる. そこで 多様な史料を メディア・オブジェクトとして統一的に扱い そのメディア・オブジェクトを管理・検索するシステムを開発した. また 歴史学研究を支援するためには 多大な史料から データの特徴を見出すための史料可視化システムが必要である. そのためには (i) データ間の比較が容易に行え それらの特性が表現されていること (ii) 時や場所の違いによるデータの変化が一目で把握できることが必要である. そこで 格納された史料の時間と位置の属性に基づき データを投影した2次元図表を3次元空間に配置し 視点の方向を変えることにより データの時間や位置の違いにおける変化 データ間の相関を俯敞できるシステムを開発した. これにより 各時代や土地でのデータの特徴や分布を概観でき 多角的な解析を行えるようにし 仮説生成や検定を支援する。This paper treats a historical datamanagement and visualization system for history research supports. There are many kinds of historical data, such as texts, sounds, images. Usually each of these kinds of data is managed in a different database system. The authours system provides functions to collect data from some different database systems, to manage them as uniform media objects and to represent historical databased on time and location attributes. In this system, values concerning a time attribute are represented in a single chart plane. Some chart planes are composed into something like a binder note in a 3D space. This composed component is located at its associated position on a map. It is possible to see the transitions of data corresponding to each location by changing time attribute value from the various eye positions.