著者
牧 勝弘 赤木 正人 廣田 薫
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.304-313, 2004-06-01
参考文献数
17
被引用文献数
1

中脳に位置する下丘中心核(Icc)において観察される複雑かつ多様な時間応答パターンの模擬が可能な計算モデルを提案する。Iccに関する生理学的,解剖学的実験報告に基づき,下位の神経核細胞(蝸牛神経核腹側核,又は外側毛帯核腹側核)からIcc細胞への興奮性入力とそれよりも時間的に遅れた抑制性入力という単純な神経回路により,計算モデルを構成する。モデルを用いたシミュレーションの結果,本計算モデルは,生理学的応答特性に基づいて詳細に分類されたIcc細胞の時間応答パターン,すなわち,chopper,pauser, sustained,onset,on-sustained型,及びそのサブタイプ全10種類を再現できることが分かった。この結果は,Iccにおいて観察される時間応答パターンは複雑かつ多様であっても,それを生じさせる神経回路は単純であるという可能性を示している。

言及状況

Twitter (4 users, 5 posts, 1 favorites)

"楽器演奏の技術レベルが如実に楽器音の空間放射パターンに現れる可能性が示された。楽器音の評価の際,無意識にこのような放射指向性も含んで楽器の音色の良し悪しを判断しているかもしれない。 " https://t.co/NjZxSWxjOo https://t.co/QUZPjy0TmE
こんな論文どうですか? 下丘細胞の時間応答特性に関する計算モデルの提案(牧 勝弘ほか),2004 https://t.co/7y8fHx1cpi 中脳に位置する下丘中心核(Icc)において観察される複雑かつ多様な時間応答パターンの模擬が可能な計算モ…
1 1 https://t.co/ih6RR5r4br
こんな論文どうですか? 下丘細胞の時間応答特性に関する計算モデルの提案(牧 勝弘ほか),2004 https://t.co/5gUMu7V1rP

収集済み URL リスト