著者
下川 俊彦 吉田 紀彦 牛島 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.1396-1403, 2001-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
15

インターネット上の多くのサービス提供者は, サービスの混雑を避けるために複数のサーバを用いてサービスを提供している.このような環境で, クライアントがどのサーバを選ぶかという問題が生じてきている.そこで, 最適なサーバを自動的に選択するサーバ選択機構が必要となった.本論文では, まずサーバ選択機構への要求事項をまとめ, それらを満たす新たなサーバ選択機構を提案する.本機構はDNS(Domain Name System)を基盤とすることで幅広い適用性をもちつつ, 多様なサーバ選択ポリシーを組込み可能としたものである.これらのサーバ選択ポリシーは, ラウンドトリップタイムなどのネットワーク状態を用いた判断を行うことも可能である.動的に選択ポリシーの切換を可能とすることで, 様々な状況に対応可能となる.我々は, プロトタイプシステムを用いて, 広域に分散配置したサーバ群を対象に評価実験を行い, 本サーバ選択機構の有効性を示した.

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