著者
神屋 郁子 谷崎 文義 下川 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.351, pp.33-37, 2009-12-11
参考文献数
7

広域負荷分散技術として、DNSを用いたリクエストナビゲーションがある。DNSのキャッシュ機能は、リクエストナビゲーションにも影響を与える。DNSの仕様上はTTLを0にすることでキャッシュ機能を無効にすることができる。しかし、TTLを0にしても、クライアントはキャッシュの影響を受け、登録されていない古いサーバへとアクセスをすることがある。そこで、本論文では、DNSの持つキャッシュ機能がクライアントへどのような影響を与えているかを調査した。
著者
森田 裕介 藤木 卓 全 炳徳 李 相秀 上薗 恒太郎 渡辺 健次 下川 俊彦 柳生 大輔 中村 千秋
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.197-200, 2005

日韓間のギガビットネットワークを介して, 日本の長崎と福岡, 韓国光州の3地点を結び, DVTSを用いた遠隔交流および遠隔授業を実践した.本遠隔交流・授業が中学生の国際性に与える影響を明らかにするため, 「外国への意識」, 「愛国心」, 「他者理解の態度」, 「興味・関心・意欲」, 「韓国(日本)に対する認識」の5つの観点で質問紙による調査を行った.そして, 本遠隔交流・授業によって, 日韓両国の中学生の外国への意識や自国の建築物に対する愛着, 相手国に対する認識が向上したことを示した.また, 日本の中学生は, 韓国に対する興味・関心, 韓国語学習に対する意欲が向上したことを明らかにした.
著者
下川 俊彦
出版者
九州産業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

インターネットの応用としてコンテンツ配信が脚光を浴びてきている。そのためのプラットホームとして、コンテンツ配信網(Content Distribution Networks)の重要性が増している。コンテンツ配信網の要素技術の中にリクエスト誘導機構とコンテンツ配布機構がある。本研究では、CDNのリクエスト誘導機構として、サーバ選択機構、コンテンツ配布機構の基盤技術として、高信頼性XCASTプロトコルの研究を行った。サーバ選択機構としては、本研究ではTENBIN (Tenbin is Expreimental Nameserver for Balanced InterNet)を開発した。本システムは、サーバ選択における選択方針の利用に対して、高い柔軟性を持つ。すなわち、様々なサービス毎に異なる選択方針を、ポリシーモジュールという形で付加(プラグイン)することで、サービス(あるいはコンテンツ)毎に異なる選択方針に対する要求に応えることが可能である。本研究では、選択方針として特に経路情報を利用したものに注力し研究を行った。これは、経路情報を用いることで広域分散的に構築されたコンテンツ配信網内でのサーバ選択が効率的に行えると考えたからである。本システムを、LIVE! UNIVERSEプロジェクトが実施した、日食・流星群などの天文現象中継システム、ならびにRing Serverプロジェクトが運用する国内最大級のファイルアーカイブシステムにおけるサーバ選択機構として適用を行い、評価実験を行った。その結果、広域分散配置され、またシステム内にも複雑な選択ポリシーが存在する場合に、適切にサーバ選択を実現できることが確認された。本研究成果は、電子情報通信学会論文誌への掲載が決定している。コンテンツ配布機構の基盤としては、高信頼性XCASTプロトコルの設計を行い、評価を行った。上述のRing Serverプロジェクトが運用する、大規模広域分散型ファイルアーカイブシステムをモデルとして、シミュレーション実験を行った。この結果、従来方式より効率が良いコンテンツ配布が実現可能なことが確認できた。本研究成果は、情報処理学会論文誌43巻11号pp.3530-3539へ掲載されている。
著者
下川 俊彦 木場 雄一 中川 郁夫 山本 文冶 吉田 紀彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.176, pp.1-8, 2001-07-05
参考文献数
6
被引用文献数
3

大規模なストリーミング配信では, ストリーミングサーバも広域に分散配置することが有効である.この場合, 各利用者からの処理要求を, どのようにして最適なストリーミングサーバに誘導するのか, という問題が生じる.本研究では, インターネット上の経路情報とDNSを利用することで, 利用者から透過かつサーバやクライアントから非依存に実現可能なシステムを開発した.本システムを月食中継システムに適用し, 評価を行った.
著者
藤木 卓 森田 裕介 全 柄徳 李 相秀 渡辺 健次 下川 俊彦 柳生 大輔 上薗 恒太郎 中村 千秋
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.395-404, 2006
参考文献数
16
被引用文献数
5

日韓の中学校間において生徒同士の討論を含む授業を行うために,インターネット上で高精細動画の伝送が可能なツールを用いて,2箇所の授業会場と司会・通訳会場の3地点を結ぶ遠隔授業を実践した.この授業では,交流授業の後「海を越えてエネルギの未来を考えよう」をテーマに,電気エネルギの利用や夢の発電に関する討論を行った.そして,授業及びトラフィックと伝送画質,対話支援環境,遅延の影響を検討し,以下の結論を得た.日韓間の中学校において,高精細動画と翻訳チャット,Web-GIS教材を用いた遠隔授業が実践できた.主観評価から,学習者,教師,参観学生にとって有用性の高い授業であったことが分かった.トラフィック評価から,福岡-長崎間では安定した通信ができたが,福岡-光州間では十分な帯域が確保できなかった.伝送画質評価から,福岡-長崎間の対面型の画質はPQR2.4〜3.4,福岡-光州間はPQR9.1〜13.5を示した.翻訳チャットやWeb-GIS教材の利用は,授業中の対話支援に有用であった.遅延の影響は,通訳や発言調整により目立たなかった.
著者
桧室 和馬 神屋 郁子 下川 俊彦
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.551, 2015

近年、様々な場所で無線LANが普及してきている。同時に無線LANへの脅威として無線LANへのただ乗りや不正アクセスポイントが存在する。対策として、アクセスポイントの通信暗号化などがあるが、これらの機能では不十分である。その中でも特に、脅威発生の検知および検知後の対処方法が存在しないことである。 本研究の目的は、家庭内無線LANにおける「無線LANただ乗りおよび不正アクセスポイント」への対策である。本研究では脅威への検知手法・検知後の対策手法について提案する。検知手法としてホワイトリストを利用する。検知後は、ただ乗デバイスや不正アクセスポイントとの通信を遮断させることを考えている。
著者
下川 俊彦 吉田 紀彦 牛島 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.1396-1403, 2001-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
15

インターネット上の多くのサービス提供者は, サービスの混雑を避けるために複数のサーバを用いてサービスを提供している.このような環境で, クライアントがどのサーバを選ぶかという問題が生じてきている.そこで, 最適なサーバを自動的に選択するサーバ選択機構が必要となった.本論文では, まずサーバ選択機構への要求事項をまとめ, それらを満たす新たなサーバ選択機構を提案する.本機構はDNS(Domain Name System)を基盤とすることで幅広い適用性をもちつつ, 多様なサーバ選択ポリシーを組込み可能としたものである.これらのサーバ選択ポリシーは, ラウンドトリップタイムなどのネットワーク状態を用いた判断を行うことも可能である.動的に選択ポリシーの切換を可能とすることで, 様々な状況に対応可能となる.我々は, プロトタイプシステムを用いて, 広域に分散配置したサーバ群を対象に評価実験を行い, 本サーバ選択機構の有効性を示した.