著者
吉田 紀彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.1530-1537, 1989-12-15
被引用文献数
1

シストリック・アレイ・アーキテクチャを 漸化式で定義された仕様から プログラム変換に基づいて導出する手法について述べる.アレイのセルの結合関係と内部動作 そして漸化式をプログラムの形で表現する枠組としては 以前に提案した関係型表現を用いる.関係型プログラムには これも以前に提案した高並列化変換戦術を適用することができる.本手法では 漸化式に対応する関係型プログラムを 変換規則 / 戦術 / 戦略の階層に則って段階的に書き換えていき シストリック・アレイに対応する関係型プログラムを得る.これを用いて 重畳フイルタ 行列乗算などについて アレイの導出に成功している.
著者
下川 俊彦 木場 雄一 中川 郁夫 山本 文冶 吉田 紀彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.176, pp.1-8, 2001-07-05
参考文献数
6
被引用文献数
3

大規模なストリーミング配信では, ストリーミングサーバも広域に分散配置することが有効である.この場合, 各利用者からの処理要求を, どのようにして最適なストリーミングサーバに誘導するのか, という問題が生じる.本研究では, インターネット上の経路情報とDNSを利用することで, 利用者から透過かつサーバやクライアントから非依存に実現可能なシステムを開発した.本システムを月食中継システムに適用し, 評価を行った.
著者
新井 正敏 江口 亨 石田 晴幸 吉田 紀彦
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.228-237, 2017-06-10 (Released:2017-09-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

To improve development efficiency, model based techniques have been increasingly applied in embedded systems. For example, MATLAB/Simulink is regularly used for expressing physical phenomena, including signal processing and control systems. While it is very effective in these areas, it lacks object oriented capabilities that have been proven to increase development efficiency in related domains. UML is effective for descriptions of structures using object oriented abstraction, however it cannot express physical phenomenon easily. Furthermore, in conventional software engineering,code-libraries are regularly used to deliver significant development efficiency improvements across a wide range of domains, however neither MATLAB/Simulink nor UML include code-libraries. In this paper, we propose an extended UML to combine an UML model, MATLAB/Simulink models and code-libraries in a single system so as to realize efficient development. In the extended UML, an entire system is defined as a structure that consists of model parts. Each model part is integrated using UML. After generating source codes using UML, additional source code details are added from MATLAB/Simulink models and code-libraries. We demonstrate the efficiency of the extended UML with an experiment that shows behavioral equivalence between the system created with the extended UML and the original simulation model.
著者
下川 俊彦 吉田 紀彦 牛島 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.9, pp.1396-1403, 2001-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
15

インターネット上の多くのサービス提供者は, サービスの混雑を避けるために複数のサーバを用いてサービスを提供している.このような環境で, クライアントがどのサーバを選ぶかという問題が生じてきている.そこで, 最適なサーバを自動的に選択するサーバ選択機構が必要となった.本論文では, まずサーバ選択機構への要求事項をまとめ, それらを満たす新たなサーバ選択機構を提案する.本機構はDNS(Domain Name System)を基盤とすることで幅広い適用性をもちつつ, 多様なサーバ選択ポリシーを組込み可能としたものである.これらのサーバ選択ポリシーは, ラウンドトリップタイムなどのネットワーク状態を用いた判断を行うことも可能である.動的に選択ポリシーの切換を可能とすることで, 様々な状況に対応可能となる.我々は, プロトタイプシステムを用いて, 広域に分散配置したサーバ群を対象に評価実験を行い, 本サーバ選択機構の有効性を示した.
著者
富田 眞治 富田 真治 (1987) 吉田 紀彦 谷口 倫一郎 村上 和彰 福田 晃 末吉 敏則
出版者
九州大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1987

本研究の主な成果を以下に示す。1.QA-2の総合的性能評価とアーキテクチャの再設計:研究代表者らが以前開発した超長形式機械命令型計算機QA-2のアーキテクチャを評価した結果、機械命令処理の高度パイプライン化、演算器個数に依存しない汎用の機械命令形式などの必要性が明らかになった。この結果、超長形式機械命令型計算機の発展形である単一命令流/多重命令パイプライン(SIMP)方式を考案した。この方式は、短形式機械命令を実装した演算器個数分づつまとめて同時にパイプライン処理することにより、命令処理の時間的かつ空間的な並列度を更に高めようとするものである。2.超長形式機械命令型計算機の試作機開発:SIMP方式に基づく試作機を開発した。開発した試作機は、浮動小数点演算器および固定小数点演算器それぞれ1個を1本の命令パイプラインの核として、4本の多量命令パイプラインを有するものである。命令実行の障害となるデータ依存関係および制御依存関係を実行時に解決するための動的コード・スケジュールリング・アルゴリズムを開発し、試作機に実装している。その結果、命令実行順序がオブジェクト・コード上の命令出現順序と異なるアウト・オブ・オーダー実行となる。本アルゴリズムは他のアルゴリズムと比べて、分岐命令実行の際の選択的な命令無効化、複数のデータ依存関係の検出・表現、分岐命令を跨いだアウト・オブ・オーダー実行および先行実行などが特徴的である。3.超長形式機械命令型計算機用の最適化コンパイラの開発:SIMP方式のための最適化コンパイラに採用する静的コード・スケジューリング・アルゴリズムとして、トレース・スケジューリング法、ソフトウェア・パイプライニング法,ポリサイクリック・スケジューリング法などの試作機への適用を検討した。