著者
矢田 北川 和則 米沢 義道 伊東 一典 橋本 昌巳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
信学技報
巻号頁・発行日
pp.25-30, 1994
被引用文献数
5

空間の1点からあたかもそこにスピーカがあるように音を発射する空中音源システムが開発された。可聴領域の周波数の信号で振幅変調された40キロヘルツの超音波が1個の圧電型のトランスジューサから発射され、その波はパラメトリックアレイ効果によって復調され、指向性の高い可聴音ビームが発生した。この音波はさらに放物面上で反射されて1点に収束された。この波は収束後、再び発散するがこの時、限られた範囲内で、収束点にあると仮定した実音源と同じ波面を持って広がってゆく。そこで、その拡散領域に聴取者がいるとその可聴音の音源位置を収束点に認識するであろう。これが我々が名付け、そして存在を期待した空中音源である。実験の結果、復調された可聴音は十分高いレベルで聴くことができ、空中音源の可能性が確認された。

言及状況

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商品化されたとは残念ながら聞きませんが、下記のように「空中音源」との名称で現在も研究が進んでいるようです。 複数の音源(パラメトリック・スピーカー)から放出された指向性を持った超音波が、空中の一点に収束することによって可聴域の音として聴こえる、というものです。 http://ci.nii.ac.jp/naid/110003284481 マイクロソフトの「ヘッドホン」は、歩き回っている人 ...

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