著者
吉川 貴浩 井出 幸介 窪田 康男 中村 好宏 武部 寛 草桶 秀夫
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.117-127, 2001
参考文献数
18
被引用文献数
1

ゲンジボタルのミトコンドリアND5遺伝子をコードする塩基配列を用い, 地域個体間の遺伝的類縁関係を調べた.108地域から得られた307個体について909bpの塩基配列を調べたところ, 131のハプロタイプが検出された.次に, 塩基配列に基づき, 分子系統樹を作成したところ, これらのハプロタイプは大きく4つのグループに分けられることが明らかとなった.これらのグループのうち, グループIとIIの分布はフォッサマグナ地帯を境界として東日本地域と四国を含む西日本地域に分かれた.本州における両者の分布は, ほぼフォッサマグナを境に, 発光間隔が約2秒間隔の西日本タイプと約4秒間隔の東日本タイプに分かれることと一致した.九州では, 中央構造線を境に, 南側のグループIIIと北側のグループIVに分かれた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (2 users, 3 posts, 1 favorites)

@adagio125 遺伝子汚染になりそうだね 例えば国内のゲンジボタルはこの論文(https://t.co/LI3IOz1Mfy)のFig.4によると4つの集団に分かれるみたいだよ
@fukutyonzoku そのことは志賀高原が国天然記念物になる以前,日本昆虫学会誌2001,4号で既に判明していた http://t.co/i0IPI8ocBd 志賀高原DNAタイプは表2のOK1。長野県松代,長野市芋井,坂井町などと同じ,フォッサマグナグループ。
@fukutyonzoku そのことは志賀高原が国天然記念物になる以前,日本昆虫学会誌2001,4号で既に判明していた http://t.co/i0IPI8ocBd 志賀高原DNAタイプは表2のOK1。長野県松代,長野市芋井,坂井町などと同じ,フォッサマグナグループ。

収集済み URL リスト