著者
草桶 秀夫
出版者
福井工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

日本の代表的なホタルであるゲンジボタルおよびヘイケボタルは、ND5遺伝子の塩基配列に基づく種内変異と分子系統解析によって、遺伝的変異が大きく、高い遺伝的生物多様性をもつことを明らかにした。特に、ゲンジボタルでは、ハプロタイプ間の分子系統関係からハプロタイプの生息地を推定する手法を確立した。この手法は、人為的に移植されたゲンジボタルの場合、どこから移植されたかを推定するのに有用である。
著者
吉川 貴浩 井出 幸介 窪田 康男 中村 好宏 武部 寛 草桶 秀夫
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.117-127, 2001
参考文献数
18
被引用文献数
1

ゲンジボタルのミトコンドリアND5遺伝子をコードする塩基配列を用い, 地域個体間の遺伝的類縁関係を調べた.108地域から得られた307個体について909bpの塩基配列を調べたところ, 131のハプロタイプが検出された.次に, 塩基配列に基づき, 分子系統樹を作成したところ, これらのハプロタイプは大きく4つのグループに分けられることが明らかとなった.これらのグループのうち, グループIとIIの分布はフォッサマグナ地帯を境界として東日本地域と四国を含む西日本地域に分かれた.本州における両者の分布は, ほぼフォッサマグナを境に, 発光間隔が約2秒間隔の西日本タイプと約4秒間隔の東日本タイプに分かれることと一致した.九州では, 中央構造線を境に, 南側のグループIIIと北側のグループIVに分かれた.
著者
日和 佳政 吉川 貴浩 井出 幸介 草桶 秀夫
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.11-20, 2004-03-25

ヘイケボタルのmtND5遺伝子をコードする塩基配列を用い,地域個体間の遺伝的類縁関係を調べた.その結果,83地域から得られた239個体について917bpの塩基配列を調べたところ,129のハプロタイプが検出された.次に,塩基配列に基づき分子系統樹を作成したところ,これらのハプロタイプは北海道・東北・甲信越・関東の広い東日本地域,東北地域,フォッサマグナ地帯の甲信越地域,西四国地域,東四国地域,および,北陸・近畿・中国・九州の広い西日本地域の6つの地域集団に分けられることが明らかとなった.これらの6地域の遺伝的集団のうち4つの地域集団は地理的に異なった地域に分布した.このように,日本のヘイケボタルは地域集団間で遺伝的変異をもつことが判明した.
著者
草桶 秀夫 酒井 宏晃
出版者
福井工業大学
雑誌
福井工業大学研究紀要. 第一部 (ISSN:02868571)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.191-196, 2005-03-18

Luciferase gene (Luc) was introdeced into plants by using praticle gun methods and expression of the luciferase gene in the trasgenic Tobacco cells and leaves was studied by bonitoring lumineascence agter feeding the dsubstarate, luciferin. Luminescence in the cells and leaves transformed with pBE2113-luc vector, which contains a duplicated enhancer of caulifolwer mosaic virus 35s high expression promoter, was markedly stronger than that with pBI-luc and pMLH2113-Luc. The luminescence in the ransgenic Begonia leaves transhormed with pBE2113-luc vector using gold particle of 1.0 μm in deametor was higher than that using gold particle of 0.6 μm in deametor.