著者
セリム ハテム モハメド 大和 修 田島 誉士 前出 吉光
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.369-374, 1999-04-25
参考文献数
24

反芻動物のタマネギ中毒発症機序を明らかにする目的で, ヒツジの第一胃の胃液とタマネギ汁を混和してインキュベーシヨン(38.5℃, 9時間)し, そのエーテル抽出物がヒツジ赤血球に及ぼす影響を調べた. その結果, 第一胃液とタマネギ汁をインキュベーシヨンすることによって, 赤血球酸化傷害性を有する物質が生成することが判明した. この酸化傷害性物質は, 減菌した第一胃液では生成されず, 抗性物質の添加と高酸素条件によって著しく生成が抑制された. またin vivoの実験で, ヒツジにタマネギを15日間投与(50g/kg/day)すると著しいハインツ小体性溶血性貧血が発現したが, 同量のタマネギと同時にアンピシリンナトリウム(g/kg/day)を投与したヒツジにおいては, 貧血の程度が軽度であった. 以上の成績から, ヒツジのタマネギ中毒においては, 第一胃内の嫌気性細菌がその発症に関与することが示唆された.

言及状況

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ヒツジのタマネギ中毒発症における第一胃内細菌の関与Rumen Bacteria are Involved in the Onset of Onion-induced Hemolytic Anemia in Sheep http://t.co/SlO9jXtJaN

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編集者: Apple2000
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