著者
佐々木 光信
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.104, no.3, pp.264-275, 2006-09-17
被引用文献数
2

保険商品の多様化と契約年齢の拡がりにより,若年の精神遅滞者の保険加入申し込みを目にすることも稀ではなくなった。高齢者の加入も多くなり認知症を罹患した方の引き受けの問題も現実に発生している。認知症や精神遅滞などの知的障害は,その病態として契約者や被保険者について意思能力の欠失を意味するため,他の疾病とは異なる契約の引受および契約管理上の問題を提起する。本稿では,知的障害の保険リスクを考察すると共に,知的障害について一般社会で導入されている判断基準や社会福祉制度について概観する。これらの諸制度を参考に被保険者の同意能力や契約者の意思能力の有無について保険会社としてどのように判断するべきなのかを検討し,生命保険における知的障害の問題を考察したい。

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