- 著者
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出口 拓彦
- 出版者
- 藤女子大学
- 雑誌
- 藤女子大学紀要. 第II部 (ISSN:13461389)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, pp.45-51, 2007-03-31
- 被引用文献数
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本研究は、「私語をすること」と「私語をされること」の相違や視点取得の高低に着目して、教室における座席位置と私語の頻度との関連について検討することを目的とした。東海地方・北海道における2大学の学生418名(男子108名,女子297名,不明13名)を対象に、質問紙調査を行った。その結果、視点取得が高い学生は、低い学生に比べて私語の頻度と被私語頻度の相関が高い傾向が示された。このことから、視点取得が高い学生は、他者ないし友人から私語をされた場合に、「私語をしないことで友人に不快感を生じさせる可能性」(出口・吉田,2005)を感じやすくなることが一因となっている可能性が考えられた。なお、座席位置については、教室後方ほど、「授業と無関係の私語」の頻度および被私語頻度が高い傾向が示された。また、友人の数についても教室後方ほど多い傾向が見られた。さらに、友人の数と私語の頻度・被私語頻度の間には、全般的に弱い正の相関が示された。