- 著者
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葛綿 正一
- 出版者
- 沖縄国際大学
- 雑誌
- 沖縄国際大学日本語日本文学研究 (ISSN:13429485)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.1, pp.1-28, 2007-10
『将門記』は承平・天慶の乱を記した漢文文献である。軍記文学の先駆として分厚い研究史を有しているが、ここでは『将門記』に出てくる「雷」というメタファーに注目し、将門が雷神であるかのように描かれていることを指摘する。また「雷」の文学誌とでもいうべきものを掘り起こし、表象の問題から「雷」の崇高性と喜劇性について論じる。