著者
葛綿 正一
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄国際大学日本語日本文学研究 (ISSN:13429485)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-28, 2007-10

『将門記』は承平・天慶の乱を記した漢文文献である。軍記文学の先駆として分厚い研究史を有しているが、ここでは『将門記』に出てくる「雷」というメタファーに注目し、将門が雷神であるかのように描かれていることを指摘する。また「雷」の文学誌とでもいうべきものを掘り起こし、表象の問題から「雷」の崇高性と喜劇性について論じる。
著者
吉次 公介
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄法學 (ISSN:02870649)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.159-174, 2003-01-06
著者
澤田 佳世
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄国際大学社会文化研究 (ISSN:13426435)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-22, 2008-03

本稿は、米軍統治下におかれた戦後沖縄の人口と生殖をめぐる政治のありようを解明し、ノスタルジックに非政治化された沖縄の生殖の場を再考する。すなわち、戦後沖縄における家族計画の軌跡の詳細な内容解明を行う。具体的には、第一に米軍政下で「過剰人口」が人為的に作られ「問題化」される経緯、第二に優生保護法の是非をめぐるUSCARと琉球政府の交渉プロセスとその真の争点、第三に家族計画普及に関与した諸アクターとそれぞれの論理、利害の交差について分析する。本稿で分析対象とするのは、USCAR文書と琉球政府文書、沖縄家族計画協会刊行物、新聞・雑誌、沖縄家族計画協会や琉球政府関係者へのインタビュー資料である。これらの資料分析を通じ、沖縄は米国が軍政を敷いていたからこそ家族計画をめぐる国際的・国内的潮流の「はざま」/「辺境」に置かれたこと、その一方で、米国・USCAR、琉球政府、沖縄家族計画協会、国際家族計画連盟(IPPF)、日本の家族計画推進団体、受胎調節実地指導員となった助産婦ら、多様なアクターの利害関心が絡み合い一致する中で、国際的・国内的潮流の影響を受けながら、日本から「遅れる」こと15年、家族計画の普及体制が確立されたことを詳述する。
著者
吉次 公介
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄法政研究 (ISSN:13448242)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.167-212, 2003-03-30
著者
新垣 武
出版者
沖縄国際大学
雑誌
沖縄国際大学経済論集 (ISSN:18801706)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.117-135, 2005-03

1)土壌の有害物質調査米軍ヘリが墜落炎上した地点周辺にて土壌及び土壌ガスを採取した(墜落地点周辺12地点、バックグラウンド地点として1地点)。土壌の分析は土壌汚染対策法によって定められた有害物質15項目及び油分(油分、油臭、油膜)、土壌ガスの分析は土壌汚染対策法によって定められた有害物質11項目について行った。調査の結果、土壌についてはフッ素の溶出量が土壌汚染対策法に係る基準値を超過したポイントが2地点確認された。土壌ガスについてはベンゼンが検出された地点が3地点確認された。また、米軍が墜落機体搬出時に持ち去った土壌については鉛とフッ素が土壌汚染対策法に定める基準値を超える値を示した。基準値を超えた、フッ素については消化剤、ベンゼンについては燃料油が起源だと考えられる。フッ素及びベンゼンが検出された地点はヘリ墜落地点の直下である。2)土壌の放射性物質調査米軍ヘリが墜落炎上した地点を中心に9地点(土壌及び建物壁面のスス)、及びバックグラウンド1地点(土壌)にて試料を採取・測定を行った。また、米軍が墜落機体搬出時に持ち去った土壌についても測定を行った。調査は土壌中の^<238>TJ、^<232>Thの量を確認するためにγ線測定、劣化ウラン混入の有無を確認するために質量分析装置による^<235>U/^<238>U(ウラン比)の測定、β線の総量を把握するための全β線測定を行った。全ての調査項目について、墜落炎上した地点付近の9地点、及びバックグラウンド地点の結果を比較して特に異常値は確認されなかった。また、米軍が墜落機体搬出時に持ち去った土壌についても特に異常は認められなかった。3)井戸水の調査結果土壌汚染対策法施行規則地下水基準で定める全ての項目について基準値以下であり、特に異常値は認められなかった。また、放射性物質についても特に異常値は認められなかった。
著者
大下 祥枝
出版者
沖縄国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

19世紀前半のフランス社会は、政治体制がめまぐるしく変わる激動の時代にあった。そのような時に思想・信条を発表する場として新聞・雑誌が大いに利用されたが、大衆がつめかけたパリのブルヴァールの劇場も、その場を提供していたのである。いったい舞台の上でどのような場面が展開し、聴衆の心をつかんでいたのであろうか。大衆演劇の枠組みに入る数多くのメロドラマの中から、役者フレデリック・ルメートルが主役を演じた作品を選び、舞台が観客に与えた影響について考察を進めた。第一部では、権力に挑む大衆演劇とその周辺というタイトルのもとに、『ロベール・々ケール』と『パリの屑屋』を取り上げた。主人公たちがいかにして権力に立ち向かっていくかを調査し、またメロドラマと他分野との関連性や検閲について検討を加えた。社会的弱者を描く大衆演劇と題した第二部では、家族制度の矛盾点がメロドラマの『リチャード・ダーリントン』と『三十年間、または或る賭事師の一生』ではどのような形で登場人物の動きに反映されているかを検証した。第三部ではバルザックの劇作品、および劇中劇の形式で描かれた『魔王の喜劇』について、『ロベール・マケール』の影響を調査すると同時に、作家が七月王政下の社会を調刺する手法を探った。以上のような考察を通して、当時の民衆が体制批判をする一つの切っ掛けとなったのが、メロドラマなどの舞台であるといえるのではないだろうか。