著者
福留 範昭 亘 明志 Noriaki Fukudome Watari Akeshi 強制動員真相究明ネットワーク事務局 長崎ウエスレヤン大学現代社会学部社会福祉学科 Faculty of Contemporary Social Studies Nagasaki Wesleyan University
出版者
長崎ウエスレヤン大学
雑誌
長崎ウエスレヤン大学地域総合研究所研究紀要 (ISSN:13481150)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.17-23,

本稿は、朝鮮人強制動員犠牲者の遺骨およびその返還に関し、主として実地調査および社会運動への参与観察に基づく考察である。現在、日韓政府によって強制動員犠牲者の遺骨返還事業が行われている。しかし、「民間徴用者」の遺骨の返還に関しては、いまだ具体的な方針が立てられておらず遺骨の確認や収集に困難が予想される。戦後60年以上経た現在、記録や人びとの記憶が喪失されつつあり、強制動員犠牲者の遺骨の確認が難しいからである。本稿では、遺骨を探す韓国の遺族の状況(第二節)、日本に残されている強制動員犠牲者の遺骨の実態や遺骨の調査・発掘について考察した(第三節)。そしてこれらを踏まえ、日韓の遺骨返還事業を意味あるものにするために、問題点を指摘した(第四節)。

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