- 著者
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大瀧 雅之
- 出版者
- 東京大学
- 雑誌
- 社會科學研究 (ISSN:03873307)
- 巻号頁・発行日
- vol.59, no.1, pp.171-194, 2007-12
この論文の目的は,官公庁による景気動向判断の「政治性」について議論する.まず「デフレ脱却論」に象徴されるように,なぜ景気動向判断において,これほどまでになぜ物価指数動向が異様にウエイトを持つようになったか,その政治的背景を経済理論から分析する.そのうえで昨今のデフレには,日本経済としてなんら憂慮すべきものはなく,むしろ現時点では景気・資産価格の過熱を憂慮して,引き締め気味の政策が必要であることを,新たに構築された理論をもとに明らかにする.