著者
山田 政寛 松本 佳穂子 赤堀 侃司
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.15-24, 2009
被引用文献数
3

高帯域ネットワークが普及し,テキストチャットなどの同期型CMCツールは日常的なコミュニケーションツールとして利用が増加している.しかし,第二言語コミュニケーション学習の中で実践利用が乏しく,どのように利用するべきか知見が少ない状況にある.本研究では第二言語コミュニケーション教育に特化した同期型CMCを開発し,授業において評価を行った.具体的にはビデオカンファレンスとテキストチャットを使用し,主観的評価として,学習意識,相手への親近感,学習満足度について質問紙で,学習パフォーマンスの点では発言数,定型表現利用数,自分で自分の発言の誤りを修正する自己修正数で実践の事前事後で比較評価を行った.その結果,ビデオカンファレンスは意味伝達を強く意識し,会話の自信がつくなどの情意面に有効であり,また全てのパフォーマンスが向上することが示された.一方,テキストチャットでは文法的な正確性意識を向上させる効果があることが示された.

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