著者
國弘 保明
出版者
日本橋学館大学
雑誌
紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-28, 2012-03-01

大学入学以前と以後では生活や学習のスタイルが全く異なり、大学に於ける初年次はそれまでの学校とのギャップに悩む学生が少なくない。また、留学生は入学するまでに学んできた外国語としての日本語で高度な専門科目を受講する必要があり、二重の困難を感じることとなる。実際に留学生を対象としたインタビューでは、専門科目の学習に困難を訴える学生が数多くいた。本稿は上記の訴えを念頭に、日本橋学館大学で開講されている講義のうち、1 年生を対象としている科目に於いて教科書として指定されている書籍の日本語を語彙面から分析した。これにより、入学直後の留学生がどのような日本語に触れているか、その一端を把握し、留学生の学習の手助けを志したいと考えたためである。分析の結果、教科書の理解には、日本語能力試験の旧基準によるところの「旧2 級語彙」の理解が定量的な観点から必要であることがわかった。また、日本語能力試験の旧基準に含まれない「級外語彙」が頻出することもわかった。この級外語彙は日本語教育では扱いにくく、留学生になじみがないものではあるが、傾向として頻出するものとそうでないものがあることもわかった。この頻出する級外語彙こそ重要な専門用語といえるだろう。今後の課題として、頻出する級外語彙を日本語教育の場でいかに扱うか、他分野との連携を視野に入れて考察する必要がある。また、講義中の教員の発話といった異なる場面の日本語の分析や、文型面からの分析も有効であると思われる。

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