著者
文 鐘聲
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.141-148, 2012-03

近年,在日コリアン高齢者の集住地域における健康調査が行われ,社会経済的問題を含む諸要因が明らかとなってきた。本研究は大阪市内にある介護老人保健施設Aを利用している在日コリアン高齢者を対象に半構造的面接による調査を実施し,在日コリアン高齢者の健康状態および生活の実情を明らかにすることを目的とした。対象者は,在日1世,とりわけ後期高齢者が多く,女性が多かったことから,識字問題が顕在化していた。また,経済的問題も大きく,無年金,生活保護の問題も顕在化していた。対象者は介護老人保健施設利用者であったため,認知症をもつ高齢者も多かった。現病歴については,生活習慣病に罹患しているものが多かった。ADLも低下しており,転倒を経験しているものが多かった。高齢者を介護するにおいて,歴史的経緯や言葉,食事,生活習慣の相違,文化を配慮することは,日本人,外国人を問わず重要なことであり,利用者のニーズを満たすための活動が,より広範な施設において望まれる。

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“CiNii 論文 -  介護老人保健施設を利用する在日コリアン高齢者の健康状態” http://t.co/hT8zn5FT

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