著者
石田 雅樹
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.27-36, 2012

本稿はハンナ・アーレントの政治理論をシティズンシップ教育論の視点から検証したものである。アーレントが能動的市民の政治参加を強調しながらも、シティズンシップ教育の可能性に至らなかったのはなぜなのか。この疑問に対して、本稿はアーレントとバーナード・クリックの政治理論とを比較し考察を行った。アーレントもクリックもともに能動的市民の政治的意義を認めながらも、前者はシティズンシップ教育に消極的であるのに対して、後者はそれを強く推進した。本稿は、この両者の相違が「政治」と「市民」の認識の隔たりに由来することを論証した上で、両者の隔たりの中にシティズンシップ教育のジレンマがあることを明らかにした。

言及状況

Twitter (6 users, 6 posts, 2 favorites)

@funakoshikyouik @mircea_morning ハンナ・アーレントの「リトルロックについて考える」という論文です(『責任と判断』収録)。残念ながらネットでは読めませんが、こちらの論文を読めば概要は分かると思います。http://t.co/nkYBSEHgsE
CiNii 論文 石田雅樹-  ハンナ・アーレントにおける「政治」と「教育」 : シティズンシップ教育の可能性と不可能性 http://t.co/ASnEHN4wTP

収集済み URL リスト