- 著者
-
沖 裕貴
井上 史子
林 泰子
- 出版者
- 日本教育情報学会
- 雑誌
- 年会論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.28, pp.166-169, 2012-08
2012年3月に公表された中教審大学分科会の審議のまとめ「予測困難な時代において生涯学び続け,主体的に考える力を育成する大学へ」では,学士課程教育の質的転換を促進・強化するために,学位プログラムで育成する能力の明確化と各授業との関連性の明示化,学修時間の増加や学修成果を重視した評価の導入等を喫緊の課題として提示している。これらは2009年の中教審答申「学士課程教育の構築に向けて」で示された「3つのポリシーの明確化」をよりいっそう推進し,単位制度の実質化につなげ,教育評価の客観性・厳格性・公正性を担保しようとする提言に他ならない。欧米,とくに米国において大学教育に活用されているルーブリック評価は,科目の成績評価(総括的評価)の客観性・厳格性・公正性を増大させるのみならず,日常的な形成的評価やライティング・センター等の他機関との協働学習支援にも有効であると言われている。日本の初等中等教育や米国大学教育等のルーブリック評価の導入事例から,日本の大学教育に導入するために,どのようなルーブリック・テンプレートが利用可能か,あるいはどのような手続きや研修が必要なのかを具体的に検討するとともに,その課題を吟味したい。